【クレジットカード現金化は犯罪?】専門家がお答えします

クレジットカード現金化はネット上の記事で「犯罪行為」として扱われることが少なくありません

犯罪と知って驚かれる方も多いでしょう。

しかしながら、そのようなネット上の情報では「犯罪に該当します」と断言、啓発するだけで慎重にその内容を検討しているものはあまりありません

ゆえにクレジットカード現金化を犯罪と決めつけるのは早計でしょう。

そこで今回解説はクレジットカード現金化の犯罪についてわかりやすく、慎重に検討していきたいと思います。

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クレジットカード現金化をする分には犯罪ではない

まず、押さえておきたい大前提は以下の3つです。

  • クレジットカード現金化「行為」は犯罪ではない
  • クレジットカード現金化業者の中の一部の悪質業者が犯罪を行っていると見なせる
  • 事例毎に犯罪かどうかしっかり見極める必要がある

まず、クレジットカード現金化行為自体は例外はありますが、犯罪とは言い切れません。こちらについては後述します。

犯罪に該当する可能性があるのはクレジットカード現金化業者のうち、一部の悪質業者です。現金化の犯罪性を考える場合、ほとんどがこのパターンに当てはまります。

つまり「クレジットカード現金化は犯罪」ではなく「クレジットカード現金化のサービスを提供する業者のうち一部の業者が悪質」ということだ。

次章では業者がどのような犯罪に該当する可能性があるのか、その犯罪の種類を考えていきます。

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クレジットカード現金化「悪質業者=犯罪」であるだけ

クレジットカード現金化をする行為自体は犯罪が成立するものではありません。一部の「悪質業者」が犯罪をの可能性がある、というだけです。

もちろんすべての罪を犯しているわけではありません中には以下のような犯罪の要件を満たしている可能性がある業者もいるというだけです。

どのような犯罪があるのか1つずつ見ていきましょう。

犯罪の可能性①:「貸金業法違反」

貸金業とは、借入れをサービスとした「貸金業」について定めている法律です。この法律の対象は「業者」であり、利用者ではありません。

クレジットカード現金化は通常、ショッピング利用枠を商品の買取などを通して換金する行為であり、貸金ではありませんよね。

この仕組みから考えても貸金ではありませんが、クレジットカード現金化業者は「貸金業」とみなされ、貸金業法が適用される場合があります。

では、どのような場合に適用されるのか。

貸金業法の対象は「金銭の貸付行為」を行う業務を対象としていますので「金銭の交付」と「債務負担」がある場合、貸付行為とみなされてこの貸金業法が適用されます。

クレジットカード現金化業者の中には現金化取引上で、利用者に利用した代金の「換金代金の債務義務」の名目で、利用者が債務を負担することを明確に示すケースがあります

このような場合、金銭の交付(換金代金)と債務(代金の返済)を満たすので、金銭の貸付に該当し、貸金業法が適用されるんだ。

貸金業は「登録制」です。

現金化業者は貸金業の登録を行っていないことがほとんどであるため、貸金業法の「無登録営業(10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金)」とみなされる可能性があります。

クレジットカード現金化業者が無登録の貸金業者と見なされてしまうケースがあるんだ。

犯罪の可能性②:「出資法違反」

出資法も貸金業法と同様に金銭の貸付けを行う業者を対象とする法律です。この法律も金銭の貸付行為を取り締まっており、先ほどと同じように例外的に現金化業者が対象となるケースがあります。

クレジットカード現金化業者も、金銭の交付(換金代金)と債務(代金の返済)があるので金銭の貸付に該当するのだったね。

この出資法は貸付などを取り締まる法律で、高金利をとる行為を禁止しています。出資法で定める高金利とは「年20%を超える利率を超える利率」のことです。

現金化サービスの中には一度の換金レートが80%を切るものもあり、これを金銭の貸付行為とみなすと年率換算20%を超える高金利となります。

このような高金利は出資法上で認められておらず、刑罰(5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金)が科せられます。

クレジットカード現金化業者が低いレートで現金化するような行為はこの出資法で禁止されているということだな。

犯罪の可能性③:「古物営業法違反」

古物営業法は中古品の買取業務を行う業者を取り締まる法律です。

クレジットカード現金化の方法の中には買取式の現金化方法があり、商品の「買取」と換金を通してカードを現金化するのでこの古物営業法が適用されます。

この買取業務も「免許制」であり、許可なく買取を業務として行った場合、罰則(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)が科せられます。

また、ネット上を通して買取式の現金化サービスを提供する場合、許可が交付された際に発行される許可証の番号をWeb上に掲示する義務もあります。

キャッシュバック方式の現金化サービスの場合は関係ないが、買取式の場合には関係がある。

キャッシュバック方式の違法性について解説した記事もあるのでチェック!

犯罪の可能性④:「詐欺罪」

これは業者がカード会社に詐欺を行っているとみなせる、というものです。

現金化業者が「現金化目的」であるにもかかわらず、通常の商取引であると装ってカード会社にデータを送付する行為は、虚偽の情報を与えてカード会社に現金化取引の売上を支払わせる行為に等しく、詐欺とみなすことができると考えられています。

ここまで紹介してきた犯罪はすべて机上の空論だ。実際に検挙に移った例はほとんどないので心配はないだろう。

自分のクレジットカード現金化行為が犯罪にとなる恐れは本当にない?

ここまでは現金化業者が犯罪に該当する可能性があるとして解説してきました。

しかし、現金化する側、つまり、みなさんが犯罪に該当する可能性がないのか不安ですよね。

基本的には犯罪ではありませんが、次のような犯罪に見なされると啓発されているケースがあります

犯罪成立の可能性:「横領罪」

なぜクレジットカード「横領」となるのか、順を追って解説していきます。

法律上ではカードで購入した商品は、利用代金支払いが済むまでカード会社のものとされており、法律ではこれを「所有権留保」と呼びます

クレジットカード現金化はカード決済で購入した商品を換金することでショッピング利用枠を現金化するよね!

この時、カード決済購入商品を換金すると、カード会社が所有する商品を不正に換金する実質的な「横領罪』」ではないかと考えられることがあるんだ。

しかしながら、現金化でこの所有権留保の問題を引き出すと、カード決済で購入した食べ物などすぐに消費してしまった場合でも「カード会社の所有物を勝手に消費した」とみなせますよね

1つでも所有権留保を認めてしまうと、なんでもかんでも所有権の問題が騒がれてしまう。これではいずれカードを利用する方はいなくなるだろう。

ゆえに所有権留保と横領罪の問題は慎重に議論されるべき問題であり、基本的にはカードでこの所有権留保が問題とされることはないとされています。

そもそも、この所有権留保が問題となるのは、クレジットカード現金化ではなく、カード会社に代金の支払いができない場合です。

そのような場合は支払いが完了せずにカード会員に所有権が移っていない商品カード会社に譲渡することで、支払いを「免責」とします。

所有権留保は元来、このようなケースを想定したものです。実際に過去に現金化行為が横領罪としてみなされたケースは存在していません

ネット上で見かける情報は、あくまでも啓発的な意味合いであり、犯罪と見なすのは早計と考えられます。

犯罪ではないが現金化が明文化されている法律

こちらは犯罪ではありませんが、現金化行為による弊害が明文化されている法律があります。

それが「破産法」です。

破産法とは、万が一の破産の手続きについて定める法律だな。借金を免除してもらう制度となっている法的な救済措置なのだ。

この破産法の第252条では「免責不許可事由」と呼ばれる11個の項目が定められており、この項目を満たすと破産できなくなります

そのうちの1つに「クレジットカード現金化行為」があります。

条文では「破産を遅らせる目的(資金を調達する目的)でクレジットカード現金化行為を行うこと」を禁止している。

クレジットカード現金化をすると破産できなくなる?と心配になってしまった方へ。以下の記事では現金化しても破産できる理由を解説していますのでご安心ください!

クレジットカード現金化は犯罪ではないが規約違反…カード会社は警告

クレジットカード現金化行為は犯罪ではありませんが、カード会社の利用規約違反行為であり、発覚次第利用停止リスクがあります。

カード会社がクレジットカード現金化を利用規約違反とする理由は公言されていませんが、現金化する方には多重債務者が多いためか、現金化した分を未払いのまま踏み倒されてしまうことがあったためと考えます。

カード会社も債権を回収できないリスクを避けるために利用規約でクレジットカード現金化を禁止しているのだろう。

そのためカード会社は「犯罪」「違法」等と語気を強めてネットや利用規約で警告しているのです。

ただし、クレジットカード現金化はそう簡単に発覚するものではありません。

理由は簡単で、カード会社の利用履歴には「購入履歴」しか残らず、購入した商品がどうなったか(換金されたか)等、憶測の域に過ぎないためです。

そのため、疑われないための工夫をしておくと意外とクレジットカード現金化は発覚せずに済みます。ただし、乱用したり利用代金支払いを遅滞すると発覚リスクが高まりますので注意しましょう。

少しでも犯罪リスクを抑えることができる現金化サービス

クレジットカード現金化の犯罪は業者側が中心です。そのため、みなさんが現金化を行ったからと言って犯罪と見なされるわけではありません

ただし、ここまで解説した来たように業者側が、

  • 「貸金業法違反」
  • 「出資法違反」
  • 「古物営業法違反」
  • 「詐欺罪」

といった犯罪行為を満たす違法業者である可能性があります。そのような業者は利用したくないですよね。

現金化業者が「返済の義務がある」と債務を思わせるような現金化取引を持ち掛けてきた場合、貸付行為とみなされて貸金業法や出資法が適用され、犯罪に該当する可能性がある。

そうした取引がないかは、ホームページ上を確認したり、電話での利用確認することで分かります。

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まとめ:すべてが犯罪行為というわけではない

今回は現金化と犯罪について解説してきましたが、すべての現金化業者が犯罪とみなされるわけではありません。

もしそうなら事態は重大で、業者はただちに一斉検挙されてしまうでしょう。

しかし、現実ではそうではありませんよね。クレジットカード現金化は確かにカード会社によく思われない行為ではありますが、「犯罪」とみなすには早計なのです。

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